【電験1種】H21 理論 問6 『直流抵抗回路の計算問題』

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h21理論q6

直流抵抗回路の問題です。

パッと見「なんやこれ?」となるかもしれませんが,慌てずに一つ一つ式を立てていけば大丈夫です。

電流源から電圧源への変換を再確認しましょう。

【難易度 : ★★☆☆☆

下記リンクより一般社団法人 電気技術者試験センターが公開している試験問題を見ながらご覧下さい。

試験問題へ

問題解答

(1)〜(3)まではまとめて解いてしまいましょう。

やるべきことは次の通り。

  • 電流源を電圧源へ変換
  • 閉回路ごとに立式(キルヒホッフの第二法則)
  • 式を比較

電流源を電圧源へ変換

図1 電圧源と電流源

図1 電圧源と電流源

上図の通り変換すると,\(R_1\)は変わらないのでそのまま,電源電圧は\(3.5R_1\)となります。

閉回路ごとに立式(キルヒホッフの第二法則)

問題で与えられている\(I_1,I_2,I_3\)ごとに回路方程式を立てます。

\[\begin{eqnarray}
3.5R_1-3 &=& R_1I_1+R_2(I_1-I_2)
\\3.5R_1-3 &=& (R_1+R_2)I_1+(-R_2)I_2・・・(1)
\end{eqnarray}\]
\[\begin{eqnarray}
7 &=& R_2(I_2-I_1)+R_3(I_2-I_3)
\\7 &=& (-R_2)I_1+(R_2+R_3)I_2+(-R_3)I_3・・・(2)
\end{eqnarray}\]
\[\begin{eqnarray}
3 &=& R_3(I_3-I_2)+R_4I_3
\\3 &=& (-R_3)I_2+(R_3+R_4)I_3・・・(3)
\end{eqnarray}\]

式を比較

問題の行列式を計算します。(※問題の(1)を①と置きます。)

\[\begin{eqnarray}
4 &=& 6I_1+①I_2+③I_3・・・(1′)
\\7 &=& ①I_1+5I_2+②I_3・・・(2′)
\\3 &=& ③I_1+②I_2+4I_3・・・(3′)
\end{eqnarray}\]
それぞれ(1)(1′),(2)(2′),(3)(3′)で比較すると
①は\(-R_2\),②は\(-R_3\),③は\(0\)であることがわかる。

(1)(1′)式の左辺より

\[\begin{eqnarray}
3.5R_1-3 &=& 4
\\3.5R_1 &=& 7
\\R_1 &=& 2
\end{eqnarray}\]

(1)(1′)式の右辺の\(I_1\)について比較し,\(R_1=2\)を代入すると

\[\begin{eqnarray}
R_1+R_2 &=& 6
\\2+R_2 &=& 6
\\R_2 &=& 4
\end{eqnarray}\]

(2)(2′)式の右辺の\(I_2\)について比較し,\(R_2=4\)を代入すると

\[\begin{eqnarray}
R_2+R_3 &=& 5
\\4+R_3 &=& 5
\\R_3 &=& 1
\end{eqnarray}\]

したがって,①は\(-R_2=-4\)(カ),②は\(-R_3=-1\)(リ),③は\(0\)(へ)となる。

(4)解答 : ル

(3)までに\(R_3\)まで求めたので残りの\(R_4\)も同様に求めます。

\[\begin{eqnarray}
R_3+R_4 &=& 4
\\1+R_4 &=& 4
\\R_4 &=& 3
\end{eqnarray}\]

求めた抵抗値を一旦(1)~(3)式までそれぞれ代入すると

\[\begin{eqnarray}
3.5×2-3 &=& (2+4)I_1+(-4)I_2
\\4 &=& 6I_1-4I_2・・・(4)
\end{eqnarray}\]
\[\begin{eqnarray}
\\7 &=& (-4)I_1+(4+1)I_2+(-1)I_3
\\7 &=& -4I_1+5I_2-I_3・・・(5)
\end{eqnarray}\]
\[\begin{eqnarray}
\\3 &=& (-1)I_2+(1+3)I_3
\\3 &=& -I_2+4I_3・・・(6)
\end{eqnarray}\]

(4)式より

\[\begin{eqnarray}
4 &=& 6I_1-4I_2
\\-6I_1 &=& -4I_2-4
\\I_1 &=& \frac{4I_2+4}{6}
\end{eqnarray}\]

(6)式より

\[\begin{eqnarray}
3 &=& -I_2+4I_3
\\-4I_3 &=& -I_2-3
\\I_3 &=& \frac{3+I_2}{4}・・・(7)
\end{eqnarray}\]

これらを(5)式に代入し

\[\begin{eqnarray}
7 &=& -4\frac{4I_2+4}{6}+5I_2-\frac{3+I_2}{4}
\\7 &=& -\frac{8}{3}I_2-\frac{8}{3}+5I_2-\frac{3}{4}-\frac{1}{4}I_2
\\7+\frac{8}{3}+\frac{3}{4} &=& \biggl(-\frac{8}{3}+5I_2-\frac{1}{4}\biggr)I_2
\\\frac{84+32+9}{12} &=& \frac{60-32-3}{12}I_2
\\125 &=& 25I_2
\\∴I_2 &=& 5
\end{eqnarray}\]

したがって解答は(ル)となる。

(5)解答 : ニ

\(I_2=5\)を(7)式に代入し

\[\begin{eqnarray}
I_3 &=& \frac{3+I_2}{4}
\\ &=& \frac{3+5}{4}
\\∴I_3 &=& 2
\end{eqnarray}\]

したがって解答は(ニ)となる。

暗記必須の公式たち

特になし。

類似問題へ

現在工事中。

覚えておくと良いこと

電流源-電圧源の変換

冒頭でも使いましたが,再度確認します。

図1 電圧源と電流源

図1 電圧源と電流源

変換前後で抵抗\(R\)の値は変わらないことに注目です。

あとはオームの法則通りに変換するだけなので何も難しくありません。

“変換しても抵抗値はそのままなんだ”ということだけしっかり記憶しておきましょう。

筆者の考え

行列式の形を見て,「各電流ごとの式に対応してそうだな」という予想を立てられるかどうか電流源を電圧源に変換できるかどうかを問われる問題です。

解法が思いつかない時は,とりあえず立てられる式を立ててみるというのも一つの手段です。

おわりに

解説は以上です。

今回は直流抵抗回路に関する問題でした。

電流源を変換できるかによって4問分の差が生じるというのは恐ろしいです。

過去問で出てくるからには本番でも出題される可能性があるので覚えておきましょう。

わからない点,詳細な説明が必要な箇所等ございましたらコメントやツイッターにてご連絡いただければお答えしますのでご遠慮なくどうぞ。

それでは。

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